そこで当院は、ご家族とも十分に相談しながら、できる限りお薬などで症状をコントロールする方法を取り、ご本人にもご家族にもあまり負担がかからないような診療を心掛けています。患者さまが“その人らしく”健やかな毎日を過ごすためには、100%完璧な治療を行うのではなく、負担の少ない適切な“ケア”を継続して行うことが効果的なケースも多いのです。
診療の際には、患者さまの既往歴や、もともとの体質を十分に考慮する必要があります。さらに、そのときどきの体調やお薬との相性を診ることも大切です。毎回訪問時には患者さまご自身やご家族、施設の職員の方々からお話をうかがい、必要があればお薬の種類や使用量を細かく調整しながら、患者さまにとって適切な方法を見極めます。
また、その適切な方法が常に同じであるとは限りません。患者さまの心身の変化を注意深く観察しながら、臨機応変に必要な医療を提供することが大切です。