日常生活に支障をきたすほど汗が出る病気を「多汗症」、中でもワキの多汗症を「腋窩多汗症」といいます。 腋窩(えきか)というのは、ワキ下のことです。 腋窩多汗症は、多汗症全体のおよそ半数を占めるといわれています。 手のひらや足底の発汗は緊張やストレスなど精神的な刺激が影響していますが、腋窩の場合は精神的な刺激に加え、気候や運動による温熱の影響もあり、特に汗をかきやすい部分です。 腋窩多汗症は日常生活に支障を及ぼすだけでなく、精神的な苦痛も大きいため、我慢をせずに早めに治療することをおすすめします。
腋窩多汗症の診断には、原発性局所多汗症の診断基準が用いられます。原因がわからない過剰な局所性発汗が6カ月以上持続していることに加え、下記6項目中のうち2項目以上を満たす場合、原発性局所多汗症と診断します。
1.発汗は全然気にならず、日常生活にもまったく支障がない 2.発汗は我慢できるが、日常生活にときどき支障がある 3.発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある 4.発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある ※ 3.4.は『重症多汗症』と判定されます。
当院では、ボツリヌス療法を用いて腋窩多汗症の治療を行っています。 交感神経から伝達される発汗信号を注射薬でブロックし、過剰な発汗を抑える治療法です。 ボツリヌス菌によってつくられる、天然のタンパク質を有効成分とする薬剤をワキに直接注射します。効果の持続期間には個人差がありますが、通常4~9カ月とされています。 保険が適用される治療法です。
病気やケガの後遺症で関節の可動域に障害が生まれ、固まって動かなくなっている状態です。
次のような脳梗塞後の後遺症でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。
など。
当院では、ボツリヌス療法を用いて拘縮の治療を行っています。ボツリヌス菌がつくる天然のタンパク質を有効成分とする薬剤は、発汗抑制作用だけではなく、骨格弛緩剤としても有効です。拘縮を和らげる治療法として、厚生労働省の認可を受けており、保険が適用されます。